2006年以来の音楽活動となるジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)。3月に『The 20/20 Experience』をリリース。更に10月には続編をリリースするという計画的な復活を見せ、結果年間アルバム最多売り上げを獲得してしまうという。また、同じころにリリースされたロビン・シック(Robin Thicke)「Blurred Lines」で世界的ヒット(64か国のチャートで1位を記録)する。全米、全英両チャートを制覇した。
大きなトピックとしては、TGTの登場である。タイリース(Tyrese)、ジニュワイン(Ginuwine)、タンク(Tank)の3人が、本当に作品をリリースしてくれた。こういったグループは構想だけでおわるのがこの世界の常。正直結成されることを疑っていただけに喜びは倍増した。作品は全米3位を記録した。
女性陣では、2008年にジャイヴ(Jive)と契約し、R.ケリー(R.Kelly)が関与していたアルバムまで作成していたのに、結局お蔵入りになってしまい、フリーの道を選んだK.ミッシェル(Kimberly Michelle Pate)がアルバム・デビュー。いきなり全米チャート2位で登場した。またアイドルと言えるのだろうが、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)の人気も爆発。ようやくビヨンセ(Beyoncé)だけに頼っていたシーンが活性化を始めた。そのビヨンセはiTunesで新譜を、ノンプロモーションで独占リリースしたにも関わらず、3日で61万ダウンロードを記録。彼女もやはり健在である。
筆者にとって喜ばしいことは、前年のブライアン・マックナイト(Brian McKnight)騒動や、マライア(Mariah Carey)やブランディ(Brandy)が、“R&Bを取り戻す”といった発言が目立つようになったこと。3月にはインコグニート(Incognito)のブルーイ(Jean-Paul“Bluey”Maunick)が初のソロ作品を、ロナルド・アイズレー(Ronald Isley)が快心作を5月に、ジョー(Joe Thomas)が7月に『Doubleback:Evolution Of R&B』という、まさしくなタイトルをつけた作品を届けてくれた。TLCもごたごたがあったラフェイス(LaFace)と再契約。年末にはベイビーフェイス(Babyface)とトニ・ブラクストン(Toni Braxton)が予定通りデュエット作を発表。グラミー賞を受賞。それこそ90年代のあの時期を取り戻したようなメンバーに心を躍らせた。
(2015.05.08)
-2013年にリリースされた作品-
『Love Marriage And Divorce』
/ TONI BRAXTON & BABYFACE
『Three Kings』
/ TGT
『Rondom Thoughts』
/ HOMEMADESOUL
『Lover's Delight』
/ CHAZZ MAC
『The Renaissance』
/ DEVANTÉ
『ManMade』
/ ZO!
/ JAE MICHALS *Mikki Bleu
/ LE JIT