1970年3月5日生まれ。デトロイトにほど近い、ミシガン州はベントンハーバー出身。本名:ジェローム・ウッズ(Jerome Woods)。母は教会でシンガーをしており、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)などを聴いていたという、恵まれた環境で育った。高校の頃には、ファイア&アイス(Fire &Ice)というグループを結成。主にカヴァ曲を歌い、クラブや、コンテストなどで活動していた。
アラバマのオークウッド大学に進学するが、やはり音楽で生計を立てるという夢を追い続けるため、中退しLAへ移住。ベントンハーバーではチャンスがないと悟ったのであった。
マクドナルドでバイトをしながら、ショウケースやケーブルテレビなどに出演。その後、A&Mのヴォーカリスト:ヴェスタ・ウィリアムズ(Vesta Williams)のアルバムで、コーラスを務めることになり、そのままツアーにも同行した。
人的なコネクションも少しずつ形成していたころ、友人のショウケースで歌っているところに、グランド・ジュリー・プロダクションのCEO:マイケル・コンセプション(Michael Concepcion)と知り合う。これをきっかけに、グランド・ジュリーのヴィクター・メリット(Victor Merritt)、ジェラルド・ベラゴウ(Gerald Baillergeau)の二人とともにデモテープを制作。これをケヴィン・エヴァンス(Kevin Evans=タイリース(Tyrese)やSWVなどを手がけた敏腕A&R)が気に入り、RCAと契約。デビュー作『Rome』を発表。シングル「I Belong To You」はR&Bチャート2位というヒットを記録する。
しかしながら、RCAとは契約をめぐり確執があったため、2nd『Thank You』から、自ら“JTJ レコーズ(JTJ Records)”を結成。インディに身を置き、マイペースで活動をしている。今でこそネットの普及でインディ・ソウルの販売ルートも充実してきているが、当時は通販くらい。思い切った決断の出来る人物である。
しばらくシーンから遠ざかっていたが、2009年には「Back On The Scene」というシングルを、2014年には5曲入りではあるものの『My Time Again』という新譜を届けてくれた。来るべきR&B復権に大きく関与してもらいたいと期待している。
(2006.02.10/2015.04.05)