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R.KELLY

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Biography

本名:ロバート・S・ケリー(Robert Sylvester Kelly)。1967年1月、イリノイ州シカゴにて誕生。父親は早くに蒸発してしまい、4人の子どもたちは母親が一人で育てた。日曜日には必ず教会へ足を運んでいたという。近隣の生活環境は劣悪。新品の自転車に乗っていたケリー少年は、その自転車を狙った人間に銃撃されている。それほどすさんだ地区だったようだ。

しかしながらグレることもなく、ハイスクールに入学。NBAの選手を目指し活動するも、そこは実力勝負。断念し、コーラス部に入った。そのときの顧問リーナ・マックリン(Lena McLin)との出会いが今の成功の第一歩を後押ししたと言える。リーナの勧めで音楽の道を選択し、ピアノ、ギターを独学でマスターしていった。

シカゴの地下鉄の駅構内でキーボードを手に歌ったり、メンタリー・ギフテッド・メン(MGM)というグループを結成し音楽活動を続ける中で、ある日オーディション番組に出演することとなった。グループはナント優勝。10万ドルとレーベル契約の話が舞い込んだ。しかしながら、小さなレーベルであったこともあり契約はママならないし、賞金は支払われない。やっと賞金が入ったかと思うと、今度は後ろで踊っていただけのメンバーから「賞金を4等分しろ!」と言われるし…とトラブルが続出していた。

最悪の状況であったが、なんとかチャンスと得たい彼は、ヴィッキー・ワイナンズ(Vickie Winans)が主演のミュージカルのオーディションを受験。そこでバリー・ハンカーソン(Barry Hankerson=グラティス・ナイト(Gladys Knight)の元夫&アリーヤ(Aaliyah)の叔父)に認められることとなる。そしてジャイヴ(Jive)との契約。ようやくレコードをリリース出来るところまでやってきた。

91年にデヴィッド・ピーストン(David Peaston)のアルバムにソングライトで参加。ゴスペル系のコーラス体系と、ニュージャックなダンス曲を提供し、その方向性を見せると、92年にR.ケリー&パブリック・アナウンスメント(R.Kelly & Public Announcement)名義ではあるものの1stをリリース。デビュー・シングル「She Got The Vibe」を皮切りに、R&Bチャートでは全てTOP10入りするヒットとなる。

93年にはようやくソロ名義で2nd『12 Play』をリリース。チェンジ(Change)のメンバーであった、ティミー・アレン(Timmy Allen)が手がけたこのアルバムは、今のケリーを象徴する“性愛路線”を決定づけた作品となり、「Bump n' Grind」は12週R&Bチャートを制覇し、年間で一番チャートインした曲にも輝いた。

その後、アリーヤ、チェンジング・フェイセス(Changing Faces)などをデビューさせ話題を呼んだり、マイケル&ジャネット(Micheal & Janet Jackson)のジャクソン兄妹を手がけたりと大忙し。95年の3rd『R.Kelly』は500万枚、98年の4th『R』からの「I Believe I Can Fly」はグラミー3部門を受賞。アルバムも600万枚売れた。

しかし、00年に5th『TP-2.com』を発表した後くらいから、ジェイZ(Jay-Z)とのもめ事、性的犯罪疑惑など、様々なスキャンダルが広まる。もう彼もおしまいか!?と思われていた中、03年6th『Chocolate Factory』発表。噂の影響もあり、日本盤のリリースもしばらくたってからになるほどであったが、予想をはるかに上回る300万枚を売り上げる。

噂はなかなか消えてはくれなかったが、その思いを作品にぶつける。翌04年には7th『Happy People/U Send Me』を発表。1枚はステッパー、もう一枚はゴスペルという、売れっ子にしかできないであろうコンセプトアルバムとし、その実力を見せ付ける。その意欲は衰えることなく、05年にも8th『TP.3 Reloaded』をリリース。今度は組曲仕立ての作品を作り、そのコンセプトDVDも発表。ここまでくると彼の生命力まで感じてしまう。

その後、ヒップホップな『Double Up』をリリースし、やはりそっちのほうに向かうのか?と思いきや、2009年の『Untitled』で歌のほうにベクトルを切った。筆者にとっては嬉しい回帰となった。

古いソウルへの敬愛を現した『Love Letter』や『Write Me Back』を経て、性愛路線に戻った『Black Panties』。スキャンダルが落ち着くとこの路線に戻り、またスキャンダルを…。という繰り返しにまた嫌な予感がしつつも、その内容は愛すべきケルズ氏そのものなのであった。

(2006.01.19/2015.03.28)

Discography

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『Born In To The 90's』

(1992)

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『12 Play』

(1993)

『R.Kelly』

(1995)

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『R』

(1998)

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『TP-2.com』

(2000)

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『Chocolate Factory』

(2003)

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『Happy People
/ U Send Me』(2004)

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『TP.3 Reloaded』

(2005)

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『Remix City:Vol.1』

(2005)

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『Double Up』

(2007)

r_kelly-untitled

『Untitled』

(2009)

r_kelly-epic

『Epic』

(2010)

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『Love Letter』

(2010)

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『Write Me Back』

(2012)

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『Black Panties』

(2013)

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