SMUV(Seductive Music Unique Vocals)。誘惑的な音楽、個性的な歌声…。確かに的を射た、虚偽のないグループ名だ。
ロナルド・リー・ワード.Jr(Ronald Lee Ward .Jr)、フレデリック・アレキサンダー・シンプソン(Frederick Alexander Simpson Ⅳ)、クレイグ・トロイ・ドブソン(Craig Troy Dobson)、トロイ・ロレンゾ・ヒラード(Troy Lorenzo Hillard) のカルテットでスタートした彼らは、 メリーランド州やワシントンD.C.で地道に活動していた。ラジオでのコンテストでファイナリストになったことをきっかけに、「Never Gonna Let You Down」や「We Give Good Lovin'」が他のラジオ局でもエアプレイされた。その後、1998年にインディレーベルで1st『We Give Good Lovin'』、2000年に2nd『Special Lady』をリリースした。
日本で彼らの名前が知れ渡ったのは2006年。インディ・ソウルの流通がインターネットで簡単に出来るようになった時代の到来を追い風に、3rd『Grown Man』が話題に。ロレンゾが脱退し、3人組となってしまったのだが、パワーダウンどころか、濃密な世界は更に深い位置までたどり着いたようだった。
自分たちでプロデュースできるという彼らの強みは、インディの世界でしっかりと自分たちの意図する活動を続けていけるということだろう。この濃密な世界観を是非とも追求し続けていってもらいたい。
(2011.01.09)