デトロイト出身。ローズ(Rose)、スカイ(Sky)、リリック(Lyric)によるスミス(Smith)三姉妹によるコーラス・グループ。父親と母親のファースト・ネームをグループ名にしている。
キャリアのスタートは1980年代後期。トニーズ(Tony Toni Toné)のライヴのオープニング・アクトに抜擢される。その時は、スミス・リフレクションズ(Smith Reflections)と名乗っており、彼女たちがいかに家族を大切に思っているかが伺える。
活動から10年。ようやく表舞台に登場。ラファエル(Raphael Saadiq)が立ち上げた新レーベル、プーキー(Pookie)の第一弾アーティストとしてデビュー。アルバム『Bona Fide』をリリースした。シングル「Can’t Get Enough」は、全米チャートでも49位まで上昇。ゲストにラファエルを迎えているところにもその要因はあるのだろうが、敢えて地味な楽曲と言い切ってしまうプロダクションのわりには健闘したといえるのではないだろうか。
しかし、その後はほとんど音沙汰もなく。ラファエルのソロ作『Instant Vintage』で、次女:スカイが参加しているのは確認できるのだが…。結局、トニーズ周辺から抜け出せなかったということか。このあたりの境遇が、カット・クロース(Kut Klose)=キース・スウェット(Keith Sweat)の子飼い(カット・クロースのほうが放牧感は一切ないと思うが)という方程式によく似ていると思う。
(2015.06.29)