1956年10月ニューヨーク・ハーレム生まれ。地元のホワイト・ロック・バプテスト教会でゴスペルに親しみながら育った。 学校を卒業後、仕事をしながらではあるものの、ポール・ローレンスのグループLJE(ローレンス・ジョーンズ・アンサンブル)に参加するようになり、 週末はマンハッタンのクラブで歌ったいた。 70年代後期には、“ミスティック・マリーン(Mistic Marine)”というセッションを中心とするグループに参加。アルバムも1枚残す。
ソロ・デビューのきっかけは、ポール・ローレンス(Paul Laurence)によって紹介されたメルバ・ムーア(Melba Moore)との邂逅であった。メルバの“ハッシュ・プロダクション”と契約、その後ハッシュがキャピトルと契約を交わし、85年3月に「Rock Me Tonight」でデビュー。 この曲がいきなりの大ヒット(R&Bチャート6週連続No.1)を記録。同名のアルバムも100万枚のプラチナムとなった。
その後、「You are my lady」「A Little Bit Of More」(Duet With Melba Moore)「Tasty Love」など6枚のシングルでR&Bチャートを制覇し、ツアーも89都市で敢行された。 2nd『Just Like The First Time』もプラチナム、3rd『Don’t Let Slip Away』もゴールドアルバムに輝き、80年代中盤の顔となっていた。
しかしこの頃から、サウンドがワンパターンだとか、メッセージ性が希薄などという酷評を受けることも多くなり、またニュー・ジャック・スウィングの流行により、フレディのような歌い上げるソロシンガーには逆風が吹いた。 そんな様々なマイナス要因のなか、4th『Do Me Again』5th『Time For Love』はセールスを落としていった。RCAへ移籍した6th『Here It Is』も不振となり、1作だけでスコッティ・ブラザーズ(Scotti Brothers)へ移籍。7th『Private Party』を発表した。これはセールス的にはたいしたことはないのだが、プロデュースにリヴァート(Levert)を招いた意欲作で、当時の業界に立ち向かっていく姿勢を見せてくれた。
結局ソロシンガー不遇の時代でもあり、インディへ。しかしながら、ここからが実力の見せ所!! 全く動じることなく、99年に『Life After 30』、04年に『It's Your Move』を、05年に『Personal Reflections』、06年には『Transitions』、10年には『For You』と、良作をコンスタントに発表しつづけ、健在振りをみせてくれている。
(2006.10.16/2014.11.10)