メリーランド州セヴァーン出身。1977年3月、男1人、女5人という子どもたちの中で、第四女として生まれる。父はメソジスト派という厳格な宗派の聖職者である。
その女性ばかり5人の姉妹で90年「The Good Life」というシングルでアリスタ(Arista Records)からデビュー。しかしながら、これはセールス的に失敗に終わってしまう。その中から、長女のトニ(Toni Braxton)がベイビーフェイス(Babyface)の目に留まり、ラフェイス(LaFace)からソロ・デビューを果たす。
姉妹たちはトニのバックコーラスとして参加し、活動を継続。そして96年、5女のトレイシー(Traci)を除く3人[次女:トゥワンダ(Towanda)、三女:トゥリナ(Trina)とテイマー]で、再びブラクストンズ(The Braxtons)として再デビュー。アルバム『So Many Ways』を発表している。ダリル・シモンズ(Daryl Simmons)、ジャーメイン・デュプリ(Jermaine Dupri)、マニュエル・シール(Manuel Seal)、トリッキー・ステュアート(Christopher Alan “Tricky” Stewart)そしてベイビーフェイスも参加した豪華な作品となった。そこで最年少19歳だったテイマーはリードを努め、実力発揮。満を持しての2000年のソロ・デビュー。トニの力を借りずとも、良作を作り上げた。
しかし、1st『Tamar』はセールス的には期待されるほどの成果を上げることはできなかった(ポップチャート127位)。そのため、予定していた2ndはお蔵入り。グループでの実績から考えると、セールスについては忸怩たる思いがあっただろう。
その後はトニのアルバムでコーラスは聴かせてくれつつも、テイマーが表舞台に登場することがほとんどなくなった。そのようななか、2008年に、ヴィンセント・ハーバート(Vincent Herbert)と結婚。大いにソロ作品制作の期待度があがった。
翌2011年、テレビ局(WE tv)がブラクストンズを取り上げ、ブラクストン・ファミリー・ヴァリュー(Braxton Family Values)を放送。ブラクストンズに母:エヴリン(Evelyn Braxton)も加わったこのシリーズは多くの女性の指示により、高い視聴率を記録。スピン・オフ企画で、テイマーとヴィンスを取り上げたこともあった。この番組は途中トリーナの離婚問題などで中断したものの、2015年現在まで継続されているようだ。
ようやく2nd『Love And War』をリリースしたのは2013年。13年もかかってしまった。しかし、そのかいもあり、今回はグラミーにノミネートされるほどのヒットとなった。想像よりもしっかりソウルしているところに好感がもてた。また、同年にはクリスマス企画盤『Winter Loversland』もリリースしている。
(2005.11.30/2015.04.16)