1958年オハイオ州はキャントンで結成。ウォルター・ウィリアムス(Walter Williams)、エディ・リヴァート(Eddie Levert)、ウィリアム・パウエル(William Powell)、ボビー・マーシー(Bobby Massey)、ビル・アイルズ(Bill Isles)の5人組としてスタート。当初はトライアンプス(The Triumphs)、さらにはマスコッツ(The Mascots)などと名乗っていたが、デビュー曲の「Miracles」をD.J.エディ・オージェイ(D.J.Eddie O'jay)が気に入られたことにあやかり、オージェイズ(The O’Jays)と改名する。
66年にはビルが、71年にはボビーの脱退などがあったが、ギャンブル&ハフ(Kenneth Gamble & Leon A.Huff)との出会いにより、フィリーを活動の中心とした彼らは、71年、「裏切り者のテーマ(Back Stabbers)」「Love You Had Your Love Today」などのヒットを生み出す。
その後も順調に活動し、R&Bチャートの常連となり、フィリーの雄といわれるまでに活躍していく。しかしながら、メンバーチェンジが繰り返される。75年にウィリアムが病気を理由に脱退(77年他界)。代わりにサミー・ストレイン(Sammy Strain)が加わる。そのサミーは93年に脱退。代わりにナサニエル・ベスト(Nathaniel Best)が加わるものの、作品1枚のみでまたまた脱退。97年にエリック・グラント(Eric Grant)が加入し現在に至る。改めて現在のメンバーを言うと、エディ・レヴァート、ウォルター・ウィリアムズの2人とエリック・グラントによる3人体制ということになる。
エディ・リヴァートの息子ジェラルド(Gerald Levert)は、その弟のシーン(Sean Levert)、いとこのゴードン(Mark Gordon)の3人でリヴァート(Levert)というグループを結成。決して親の七光りで終わらないグループへと成長した。ジェラルドは同時にソロ活動も行ったり、プロデュース業など多忙な活動で有名。かつ駄作が皆無なのは、やはり音楽一家出身の血がなせる業なのか。もちろん、オージェイズの作品でも、その手腕をいかんなく発揮していた。06年11月に40歳の若さで他界したのは、あまりに早すぎるというもの。ブラック・ミュージック・シーンは大きな宝を失うこととなってしまった。
本国アメリカでは“ロックの殿堂”入りを果たした。彼らの功績から考えると当然(というかもっと早くに入ってても不思議ではない)だ。しかし、日本での話題性がほとんど皆無に近い状態というのは、、本物のソウルが根付いていないからなのだろうか?
(2005.12.21)