SWV(Sisiter With Voices)は、ニューヨークで1990年に結成。シェリル “ココ” ギャンブル(Cheryl “Coko” Gamble)、タマラ “タージ” ジョンソン(Tamara “Taj” Johnson)、リアン “リリー” ライオンズ(Leanne “Lelee” Lyons)のトリオ。
デビューについて語られているのは、“テディー・ライリーが…” という枕詞。確かに「Right Here / Human Nature」のRemixは素晴らしい。しかし、アルバムは、ブライアン・アレクサンダー・モーガン(Brian Alexander Morgan)がほとんどの楽曲をプロデュースしており、この人の尽力があってこそということをしっかりと記しておきたい。
1992年に「Right Here」でデビューすると、いきなりR&Bチャート13位。そして名作「Weak」にいたっては、USチャート、R&Bチャートをともに征した。300万枚以上のセールスを記録した1st『It's About Time』の後も、「Anything」でもR&Bチャートを制覇。TLCとともにガールズ・グループの最高峰へと登り詰めた。
1996年には2nd『New Begining』をリリース。こちらも100万枚以上の売り上げを記録。シングル「You Are The One」 がR&Bチャートを征している。
1998年、3rd『Release Some Tension』を発表。ヒップホップへの対応を見せたが、焦点がよく見えなかったような気がする作品となった。さらにクリスマス・アルバムまで作成するが、ソロ専念を理由に、惜しまれつつも解散。慌ただしい年となった。
メンバーのココはソロ・アルバム『Hot Coko』を制作し、タイリース(Tyrese)とのデュエットなども聴かせてくれた。リリーはアトランタでウェディング・プランナーへ転身。また、タージはフットボール・プレイヤー:エディ・ジョージ(Eddie George)と結婚。子どもにも恵まれている。
2005年に再結成の話もあり、来日してブルーノート公演を行っていたのだが、その直後に突然の再結成中止発表。アメリカでは復活は確実の報道があったのだが…。結局アルバム作成というところにはいたらなかった。そしてココはゴスペル作『Graceful』を発表。再結成は程遠いことを印象付けた。
ようやく実現したのは2012年のこと。当初は半信半疑だったが、今までの騒動が本物だったことを証明してくれたのは、4th『I Missed Us』のリリースだった。3人とも体型もふくよかになった分、歌声もよりまろやかになった印象である。
(2005.11.11/2015.04.13)