1967年7月15日生まれ。ミネソタ州セントポール(Saint Paul,MN)出身。父のマフムード・エル・カティ(Mahmoud El-Kati)は、ミネソタ州のアフリカ研究者であり、その都合で両親はアフリカとセントポールを行ったり来たりしていたそうである。その影響から自宅には、ボンゴやコンガがあり、ストークリー少年は3歳からこれらの演奏を始め、さらに4歳でドラムを始めたという。その頃から父は彼の才能を見極めており、自身の友人がアフリカンダンスグループで演奏していたことから、そのグループによく遊びに行かせていたそうである。
高校生になってからは、新聞やピザの配達などバイトをしながらも、音楽への道を模索。高校で組んだバンドが、まさしくミント・コンディション(Mint Condition)だったのである。
それからの活躍は、グループの項に譲るが、セルフコンテインドバンドの中心人物として、30年以上も活動を続けていることが素晴らしい。
グループの課外活動として、他のアーティストへ、ドラムやコーラスなど、バックミュージシャンとしても活動。キャリン・ホワイト(Karyn White)、ジョニー・ギル(Johnny Gill)、サウンズオブブラックネス(The Sounds Of Blackness)、ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)と、ジャム&ルイス(Jimmy Jam & Terry Lewis)絡みを中心としながらも、多くの作品に携わっている。
そのほか、自身がプロデュースを行い、力を入れたのはソウルトリィ(Soultry)で、アルバムの数曲をプロデュースしている。また、同じミネソタ出身のプリンス(Prince)とはグループを通じてつながりがあり、殿下らしいバラードの「Call My Name」にコーラスとして参加。また、グループとしてツアーにも参加している。
実はミント以外のバンドでの活動も行っている。ウルスス・ミノール(Ursus Minor)[*1]というヒップホップ系のバンドのドラム、ヴォーカルとして参加しており、2007年からアルバムリリースを重ね、これまでに4枚の作品を発表している。
また、ソロ活動は50歳になってからスタート。1stは、『Introducing Stokley』とまだまだやる気マンマンなタイトルを付し、ミントの頃からの変わらないハイトーンを聴かせてくれている。2020年には、シングル「She...」が、ビルボード・アダルトR&Bチャートで首位を獲得。翌年には、ジャム&ルイスが再構築したフライトタイム(Flyte Tyme)から、2nd『Sankofa』もリリースしている。現在もfacebookの更新を行っており、活動も確認できる。
(2022.04.04)
[*1]プログレッシヴ・ロックバンド、ロンリー・ベアーズ(The Lonely Bears)のトニー・ハイマス(Tony Hymas)が中心となり、アメリカやフランスのジャズミュージシャンや、ラッパーなどを集めて結成したバンド。筆者未聴。ちなみにウルスス・ミノール(Ursus Minor)とは、こぐま座のことである。このトニーという人は、どこまで熊が好きなんだろうか…。今回ジャケットも見たけど…、熊が好きなんだろうなぁ。