1970年7月8日、デトロイト生まれ。本名ニコール・ギルバート(Nichole Gilbert)。モータウンの社員であった父とジャズシンガーの母(ヘレン:Helene )という音楽一家に生まれ、この道に進んだのは必然といえるのかもしれない。
イースタン・ミシガン大学(Eastern Michigan University)を中退してから、拠点をL.A.に遷し、ブラウンストーン(Brownstone)を結成したのが1993年。グループでの活躍は、グループの項に譲る。
グループ解散後は、女優業にシフトチェンジし、98年にコメディ映画の『Woo』に出演する。しかし、音楽への道も両立しようと、ソロアルバム『Glown Folks Music』を制作。2002年にMCAから先行シングルとして「My Side Of The Story」が発表される。ところが、アルバムリリースまでたどり着かずお蔵入り。権利をニッキ自身が獲得し、2005年にようやくインディでリリースされる。
その後は女優業のほかにも、衣料品ブランド“Curvato”を立ち上げたりと、様々な活動を展開。2011年には、ミュージカル「Soul Kittens Cabaret」で監督も務めている。その中でもR&Bファンを喜ばせてくれたのは、2012年にシーズン1が始まった、TV Oneの“R&B Divas”である。フェイス・エヴァンス(Faith Evans)、シリーナ・ジョンソン(Syleena Johnson)ら実力派の歌姫たちの日常を取り上げたリアリティ番組は、企画立案・出資・プロデューサーそして出演者と、一人で何役もこなした。番組は2014年、シーズン3まで続いた。この成功を元に、これ以降はTV番組制作に携わっている。
ミュージシャンとしては、2017年にシングル「Fly」をリリースしている。TV番組制作で忙しいのだろうが、彼女のヴォーカル・スキルを考えるととてももったいない。ファンとしては、アルバムを楽しみに待っている。
(2021.07.25)