1970年5月6日生まれ。ケンタッキー州ラッセルヴィル(Russellville)出身。同州ボウリンググリーン(Bowling Green)にある西ケンタッキー大(Western Kentucky University)を卒業している。
キャリアのスタートはバックシンガー。エイミー・グラント(Amy Grant)、アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)のサポートを務めた。その後、アトランタ(Atlanta)へと活動拠点を移し、キース・スウェット(Keith Sweat)主催のオーディションに合格。カット・クロースの一員としてデビューを果たす。(グループでの活動についてはカット・クロースのページ参照)
グループでの活動後、2001年にティム&ボブ(Tim Kelly & Bob Robinson)が立ち上げた“ピュア・エンターテインメント(Pure Entertainment)”へ移籍。映画『Save The Last Dance』のサントラに「All or Nothing」を提供。また、シングル「Hey Hey」がR&Bチャート60位を記録。いよいよソロ・アルバム『The Art Of A Woman』 のリリース…と思われていたのだが…。結局お蔵入りとなってしまった。
しかし、アシーナはここで終わらなかった。2003年に出身大学においてアシーナ・ケイジ奨学基金を設立。10万ドルを目標に設定し、恵まれない子どもたちのが音楽教育を受けられるように活動を行った。ボウリング・グリーンでレコード会社を立ち上げるような話もしていた。
2004年にはその功績が認められ、出身地ラッセルヴィルのセカンド・ストリートが“アシーナ・ケイジ道路(Athena Cage Way)”と改名されたり、円形劇場も冠名が付いたり、アメリカ教育省とホワイトハウスで、音楽教育についての意見を求められたりと、社会的な活動を精力的に行う。ここまでくると、もはや音楽の世界に戻ってこないんじゃないかと危惧してしまうところ。日本人だと政界進出なんて話があってもおかしくないレベルだった。
そんな不安をよそに、2007年にはカット・クロースとして、キース・スウェットの“スウェット・ホテル・ライヴ(Sweat Hotel Live)”に参加。 さらに2010年にはグループのシングルとして「Let It Ring」をリリース。カット・クロースの2ndか!と色めき立った…が、結局これも実現されず…。実力は折り紙付きなのだが、運がないのだろうか。ソロでもグループでも、どちらでも構わないので、アシーナの現在を見せてもらいたいところだ。
(2019.12.17)