オハイオ州の州都、コロンバス出身。6歳のころからゴスペル・グループ、テイラー・エックス(Taylor X)に参加していたレジナルド“JT”テイラー(Reggie “JT” Taylor)は、カルロス・マッキニー(Carlos McKinney)、ヴァンデル・パークス(Vandell Parks)、エリック・ウィティカー(Eric Whittaker)らと14歳にしてT.F.C.(THe Freshest Combination)というグループを結成。アマチュアではなかなか知れ渡っていた存在だったようである。
そのグループの解散後、91年にT.F.C.のカルロスとともにデュオを結成。すぐにディンク(Robert “Dink”Williamson)と合流し、トリオとしてレイテッド・R(Rated R)[1]が始動する。オハイオ・プレイヤーズ(Ohio Players)やザップ(Zapp)などのオハイオ州のレジェンド、またボーイズ・Ⅱ・メン(Boyz Ⅱ Men)やブラック・ストリート(Blackstreet)などの実力派、ビービー・ワイナンズ(Be Be Winans)らゴスペル勢らのオープニング・アクトに抜擢され、その実力を発揮。アポロ・シアターのアマチュア・ナイトにも出場した。
転機は、レディ・フォー・ザ・ワールド(Ready For The World)のメルヴィン・ライリー(Melvin Rirey)らとの邂逅による。彼らの尽力もあり、1995年、ようやくデビューを果たす。アルバムのリリースはそこから3年もの年月を重ね、発酵。スロウが濃縮された1st『Tomorrow 2 Yesterday』を発表する。インディ発であったこともあり、この作品はオークションの定番とされてしまう。
2006年にはシングル「Hottie」をリリース。ジャケットから確認できるように、そこにカルロスの姿はなく、再びデュオとしての歴史を歩むことになる。2009年に2nd『Love And Life』をリリース。ここからまた動きはじめるのかと思いきや、再び沈黙。2011年にJTがソロ作の準備に入った。このソロ作品は2013年にリリースされている。
2016年に、ようやく幻盤と言われていた1stが再発。周辺はにわかに賑わっているのだが…!?
(2017.03.21)
[1]後付けなのだろうが、Ratedとは(Reckless Attitude Toward Entertainmaent Dominance:エンターテインメント優位に相対する態度?)らしい。