オハイオ州クリーヴランド（Cleveland）出身。もはや説明不要の最重要都市。リヴァート（Levert）の本拠地である。
パーシー・フォスター（Percy “P-Smooth” Foster Jr.）、ジョンテ・ヤーブロウ（Johnté “J-Nasty” Yarbrough）、ディオンティ・ジョンソン（Dion'tae “D-Knight” Johnson)のトリオは、アヴァント（Avant）のツアーで前座を務めていたこともあり、地元ではある程度人気者であったようだ。
同郷のスムース・アプローチ（Smooth Approach）の中心人物であるジェフ・ロバ―ソン（Jeff Roberson）は、自身のグループが行き詰まりを見せていた時期ということもあったのだろうか、このディープスリー（Deep3）の身元引受人のように、彼のプロデュースでデビュー作『Total Shock』を作成する。時期的にはヴォーカル・トリオにとっては冬の時代。それでも日本盤がリリースされるほど話題となった。
ジェフの力の入れ方は本物で、自身のグループそっちのけで彼らを全面的に支援。翌年には２nd『Sway Wit It』を、翌々年には３rd『Almost Famous』をリリースする。2000年代に入ってから、ヴォーカル・トリオが１年に１枚のペースで作品をリリースすることがあったかなと考えさせられるくらいハイペースでドロップ。さらにその２年後には、４th『Blueprint 2 Love』が完成。時流を考えると、これはジェフの意地と捉えてもおかしくないのだが、それを実現させてしまうディープスリーの力量があってのこと。２つの力がうまく作用した結果だろう。
その後、リリースも途絶えたが、おそらくジェフの発案である『Smooth Approach VS Deep3』なる企画盤もリリースされている。あまり更新されていないFacebookを確認すると、現在も地元ではライヴ活動を行っているようである。
(2020.12.06)
