ワシントンDC出身。12人兄弟の末っ子なのだが、どうやら家庭環境はどうやら劣悪だったらしい。家庭を出てワシントン北東部のストリートで生活を送っていた時期もあるようだ。生きることに必死な毎日だったが、ある日警察と話し合いを持ち、全寮制の学校へ入学することになる。不慣れな環境で成長していったのだが、やはり仲間たちともうまくいかず、結局その学校も立ち去ってしまった。
その時の先生やカウンセラーが彼を励まし、デューク・エリントン(Duke Ellington)の学校へ入学させることになった。ここが彼の人生の転機となったようで、そこから真剣にミュージシャンになることを決意する。ヨランダ・アダムス(Yolanda Adams)、アーロン・ホール(Aaron Hall)、ジャヒーム(Jaheim)、クリストファー・ウィリアムス(Christopher Williams)などの前座を努め、ワシントン周辺のショウケースでもライヴを行い、実績を積んでいった。
そんな中、地道に自身の作品も創作。現在のマネージャーであるキース・オースティン(Keith Austin)と一緒に、6,000枚を手売りしたという。その甲斐もあり、ワシントンにあるインディレーベルと契約。2002年、Reveley Recordsから1st『Stoned』をリリースする。この作品はまずヨーロッパで人気を博す。メジャー・アーティストがひしめく中、インディ・レーベルのアーティストが初めてNo.1を獲得したのだった。これに伴いメジャーの誘いも多数あったのだが、拒否。自らやりたい事を創作して行くという決断を行った。
しかし、レーベルとは契約違反などもあり活動は失速。さらに追い討ちをかけるように、母親がセントエリザベス病院で殺害されると言う事件が起こってしまう。すっかり無力となってしまった彼は、レーベルからも契約破棄となってしまったのだった。
久しぶりに動き出したのは2007年。次の作品『Have You Ever Heard of Cornell Stone』を完成させる。ルーサー(Luther Vandross)へのオマージュとも思えるカヴァ「A House Is Not a Home」など、往年の名曲カヴァーを多数収録。いよいよリリース・・・と思われていたのだが…。2010年、彼のホームページcornellstone.netが閉鎖されてしまった。
(2010.12.05)