LA出身。1st『It's On Tonight』リリース時点で19歳というから、おそらく1978年生まれだろう。地元の教会でゴスペルを歌いながら成長。ローカル・タレント・ショウには2度落選しながらも、H-タウン(H-Town)「Knockin' Da Boots」を歌った4度目に優勝。その勢いでラフェイス(LaFace)にデモテープを送付する。それがL.A.リード(Antonio “L.A.” Reid)の目に留まり、さらに彼の歌声を聴いたベイビーフェイス(Babyface)はすぐにデビューアルバムを準備。晴れて契約となった。1stからは「After 12, Before 6」がR&Bチャート19位、「There You Are」が同チャート31位を記録した。
2000年にエクスケイプ(Xscape)のキャンディ(Kandi)のソロ第1弾となった『Cheatin' on Me』をシェイクスピア(Kevin “She’kspere” Briggs)と共作。本人名義の2nd『The Little Black Book』をリリースする準備まで整い、いよいよというところまで来ていた。しかし、レーベル側ともめたのか、お蔵入り。アルバムのトラックとして予定していたベイビーフェイス作「Color Of Love」はボーイズⅡメン(BoyzⅡMen)が、「Homewrecker」はシスコ(Sisqo:Dru Hill)のデビュー作へ収録されてしまった。シスコの「Incomplete」も、実はレコーディングされていた楽曲のようだ。
そんなごたごたからようやく開放された兆しが見えたのは2005年。トーキング・ブック(Talking Book)というグループ名で、シングル「On A September Morn」を発表した。また、2008年に『Strictly For Da Bedroom』というアルバムをリリースする話も浮上していた。…が、結局こちらもお蔵入り。これだけインディの流通が盛んになっている昨今、CD-Rでもかまわないから新作を聴きたいというリスナーは多いはずだ。
(2011.06.13)