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『Solo』(1995)1995
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Review

-野球は“千葉ロッテマリーンズ”のファンなもので…-

読売ジャイアンツが嫌いだ。もちろん理由はたくさんあるが、そのうちのわずかな部分を占めるのが、ファンが多いこと。自分の性格がひねくれているからに違いないのだが…。生粋の福岡生まれ、福岡育ち、福岡で働いているのに…マリーンズファン…。かなり肩身が狭いのは言うまでもなく…。…閑話休題。

このソロ(Solo)の1stもファンが多く、“これを聴かなきゃダメ!”的意見が大半。そういわれると反論したい、このあまのじゃくな性格。しかしながら…突っ込みどころがない。…非常に悔しいのだが、このアルバムは世間の評判どおりの名作だと思う。

-古きを尋ね…-

デビューのいきさつは(ホントかどうかわからないが)、ストリートで歌っている際に、テリー・ルイス(Terry Lewis)に声をかかられたこと。続いてベイビーフェイス(Babyface)も声をかけたというところまでつながっているため、どこまで信じていいのやらと思ってしまうが、作品を聴けばうなずける。歌のうまさが際立っている。

それを感じ取れるのは、サムクック(Sam Cooke)ドリフターズ(The Drifters)といった、R&Bの原点ともいえる曲のカヴァーの5曲。全体的にジャッキー・ウィルソン(Jack Leroy “Jackie” Wilson Jr.)などが活躍していた初期ソウルの泥臭さ、切なさ(=ブルース)がある。そして、そこに現代の音をちりばめるジャム&ルイス(Jimmy Jam & Terry Lewis)の手腕…。まさに“ニュー・クラシック・ソウル(New Classic Soul=この作品のスリーヴに記してあったことからジャンルを示す言葉として定着)”という言葉がしっくり馴染む。 特にその“温故知新”感を味わえるのは⑩「Where Do U Want Me To Put It」だろう。アレンジによっては、ものすごく泥臭い音になるような気がするのだ。また、③「Blowin' My Mind」はコーラスのリフレインが印象的なミディアム。これまた古さの中に新しさを感じることができ、更に聴きやすく施されていることがわかる。

-グループ名の由来通りに…-

95年という、ヒップホップが浸透し始めたり、クラブではドラムン・ベースが流行るなど、コンピュータと人間が再度仲良くなり始めた時代にあって、昔からの“歌”で勝負できたソロ。その名前の由来は、“それぞれがソロアーティストを目指していたから”ということらしいが…。解散後、再結成しているので、このままグループとして活動を続けてもらいたい。

(2010.01.10/2015.04.11)

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