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『Renaizzance』(1996)1996
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Review

-本家よりも…-

本家:アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)よりも、アイズレー・ジャスパー・アイズレー(Isley Jasper Isley)が好き!という方へ大推薦したい一枚。きっと両手をあげて喜んでいただけるのではないだろうか。クリス・ジャスパー(Chris Jasper)が関係していると言われても納得しそうな作品である。

まずそれを証明するならば、④「Gotta Get My Groove On」⑥「Intoxicate Me」の2曲を挙げたい。彼ら流のファンクネスを表現するは、クリス・ジャスパーの得意とする“ポップの見え隠れするファンク”であり、なんてそのまんま「Caravan Of Love」を下敷きにしていると言える。その他でも2組みを比較したりすると、面白いところが見えてきそうだ。

-メロウに歌い上げる-

話題になったのはR&Bチャートでも88位にランクした③「Slow Jam」ミッドナイト・スター(Midnight Starr)のカヴァーであるこの曲にチャレンジしたのはベイビーフェイス(Babyface)と親交があったアンクル・ジャムズ(Uncle Jamz')によるもの。⑩「Baby (Honey, Sugar)」でも見せる古いボーカル・グループへの憧憬を鑑みると、原曲に近いアレンジにしたのは正解だと思う。歌える彼らの魅力をしっかり映しだしてくれている。

-魅力的なスロウ-

また、①「Intimate Thoughts」②「If I Were a Dying Man」⑦「Don't Leave Me」のようなスロウも彼らの魅力。はニュージャック・スロウ的な音使いにキーボードの綺麗な音色が、は耳に残るシンセ音の後ろでの丁寧なコーラスが、共に魅力的。個人的にはもう少し吠えてもらってもOKなのだが、充分コーラスが堪能できる。は泣きの1曲。重々しい空気感に、ささやくようなコーラスに悲哀感が表現されている。筆者としてはこういった曲は大好きなのだが、セールスには結びつかないだろうと余計な心配をしてしまう…。

-グループとしては生き残れず-

結局このセルフ・タイトルのアルバムが最後のアルバムになってしまった。メンバー・チェンジを繰り返していたから仕方なし、か。これほどの安定した作品を届けてくれるグループも今では数少ないのだが…。またまた復活希望。待っている間は、アンジェロ・レモン(Angelo lemon)のソロで楽しんでいたい。

(2010.07.19/2015.04.04)

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