-トレヴェル印-
チープな合成写真。確かに“大オトコ”という雰囲気は出てるんだけど…。そんなちょっぴり残念なジャケットだが、歌える雰囲気は伝わってくる。中身は安心のトレヴェル印。ほぼジェラルド・リヴァート(Gerald Levert)が手がけている。
-ニュージャックは当然-
デビュー曲の③「You Me」はちょっとチープな感も否めないアップ。ニュージャックを楽しむなら、ヒットした②「Use Me」のほうだろう。「Use Me…」と繰り返す部分に、ガイ(Guy)の「Groove Me」を感じずにはいられない(このあたりのコーラス・ワークが筆者の大好物である。)。
-やっぱりスロウが似合う-
スロウのほうも丁寧に歌っている。曇ったベース音が安心感を与えてるれる⑤「Um Um Good」。これを本作品のべストにあげる人は多い様だ。個人的には⑦「So Alone」がハイライト。シンプルに歌いだし、徐々に音を染めていく長尺スロウは、ビルボードHOT100でも31位を記録するヒットになった。ミディアムの⑨「Stay the Night」はタイトルからしてクワイエット・ストームなのだが、ニュージャックが見え隠れする。まさに90年初頭!といった音作りでおもしろい。
-ジェラルドでなくても-
また、ジェラルド以外のプロデュース作品も安心。トレヴェル・プロダクションではお馴染みのギタリストで、レヴァートのアルバムにも参加しているギタリスト:ロバート・カニンハム(Robert Cunningham)による④「Would You Like to Dance (With Me) 」が素晴らしい。ミント・コンディション(Mint Condition)がやりそうな人肌感じるあたたかなミディアムに仕上がっている。
-ひとつだけ…-
しかしながら、ひとつだけ…。レゲエ調の⑥「Heartbeat」はあんまり…。ちょっとつらいす。
(2008.03.23)