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『The Moment』(1994)1994
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Review

-リアルタイムで聴きたかった-

94年当時、この作品をリアルタイムで聴いていたなら、きっと年間ベストに選んだろうな…。そう思わせてくれた傑作である。前半をアップ、後半をスロウ中心に選曲しているところも手伝い、ジョデシィ(Jodeci)『Forever My Lady』を思い出してしまうのだが、彼らの影響は明らかだ。やはりコーラスに重みがある。

-ニュー・ジャックとヒップホップ・ソウルの狭間で-

ニュージャックの香りを残しながら、固めのスネアが心地よい①「Deep Down」エリック・B&ラキム(Eric B. &Rakim)「My Melody」をネタとした②「My Lady」のダンスチューン2曲は、太目のコーラスがのっかかり、ただ踊るだけの曲ではないことがわかる。ここが重要である。

③「Be My Luv」はヒップホップ・ソウルへの憧憬。これはオーディオ・トゥー(Audio Two)の「Top Billin」のドラム・パターンを引用しているらしい。イントロ(Intro)あたりが歌ってそうな印象だ。

そのながれのまま、ミディアムを2連。④「I Miss Your Lovin'」はヴォーカルを抑え気味に、階段のぼりのようにゆっくりと進み、重なっていく。⑤「Fallin' Back」は高音のコーラスが耳に残る。

-グループ隆盛時代を彷彿-

タイトル曲のインタールードを抜けると、そこには静寂が。まず ⑦「So Far Away」で湿度がたっぷりの低音バラードを聴かせ、一転してお行基の良い正統派ピアノ・バラード ⑧「Without The Rain」に移行するところが、ジョデシィボーイズⅡメン(BoyzⅡMen)全盛期時代を感じる。

そして、サビでの鍵盤とコーラスの絡み方が嬉しい⑨「My Mind」、ベースとドラムスの音をメインにした、シンプルな作りの⑩「Come On Over」、そのアトの⑪「Bye Bye」。そのなかでもは作品中出色の出来。コレを聴いて心が温まらないヒトなどいないのではないだろうか。絶妙なポップ具合のブレンドが聴きやすくい、日本人好みのメロディー・ラインではないだろうか。Youtubeでプロモが見れるので是非チェックして欲しい。このプロモは日本人が同じ内容で演じると、ただいやらしいだけなんだろうとも思ってしまうのだが…。ここに登場のリードVo:アントニー(Levar Antoine Wilson)が演じるとすごくカッコよく見える。

-少しずつ安価になりつつあるような…-

聴きドコロは満載!オークションなどで、たまに2,000円台で見つけられることもあるので、探して欲しい。絶対に購入して後悔はしないと思う。

(2007.01.16)

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