1. 『Pleasures U Like』
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『Pleasures U Like』(2001)2001
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Review

-どんどん黒く-

1枚ずつ黒くなっていく…。それがジョン・B(Jon.B)の印象(もちろん良い意味で)。正直、世間ではベイビーフェイス(Babyface)そっくりと言われている1stを聴いたとき、個人的には、童顔氏よりもさらに白い印象だった。「やっぱりこのくらいポップな内容になるのは仕方がないか…。」という思いは2nd『Cool Relax』で解消されていた。しっかりR&Bをしてくれた。ちなみにベイビーフェイスは⑧「Lonely girl」に参加している。

-名曲誕生-

その成長を確信しての3rdが本作。さらにニヤリの内容になっている。「ジョン・Bで好きな曲は?」と聴かれたらコレ!と答えられる曲がようやく現れた。それが④「Don't Talk」である。どちらかといえば、UKソウルの影響が色濃く感じられ、整頓されたダンスチューンである。クラップで単純なリズムを繰り返すのだが、これがクセになる。曲自体のもつスピード感と溶け合い心地よい。

これに続く、⑤「Sof'n Sweet」も、よりも若干BPMを落としたカンジのミディアム。ジョンのポップなメロディーセンスが、いい方向に活かされた佳作だ。

-ゲスト-

ゲスト参加は何人かいるのだが、⑥「Overjoyed」(スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)のそれとは、同名異曲)のフェイス・エヴァンス(Faith Evans)との妖艶なデュエットをお聴きのがしなく。こういう曲を歌えることも、ジョンの魅力のひとつである。タイトル曲⑭「Pleasures U Like」は後ろのギター・リフが印象的。まさしく、クール&ザ・ギャング(Kool & The Gang)の「Summer Madness」の世界である。この曲と共通してリズム感がカッコイイのは⑰「Tell Me」。この2曲での“繊細な”印象。これがこの人の真骨頂ではないだろうか。

-ブラックorホワイト-

日本盤の帯にも記してある、“ノン・ブラックの輝ける星”。それに全く恥じない内容だと言える。ティーナ・マリー(Teena Marie)のようにアフリカン・アメリカンに大いに受け入れられる存在だろう。

(2006.02.05)

 

 

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