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『Honey Brown』(2004)2004
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Review

-安心のシスコ印-

ご存知CISCOの「Slow Down」より、初の女性アーティストによる作品。もう買う前から“太鼓判”を押してもらっているので、購入を前に、「当たりだろうか…?、大丈夫だろうか…?」と悩む必要は全くなかった。

-ゴスペル愛を感じる-

まず記しておきたいのは、⑧「Nerver Again」の素晴らしさである。イントロからしっとりとした世界へ引きずり込まれる。ロマンティックな旋律とコーラスをバックにソウルフルな声が叫ぶスロウ。柿崎洋一郎さんがアレンジをしているのか?と思うようなアレンジも筆者好みである。

さらにそれに続く、シャーリー・マードック(Shirley Murdock)のカヴァである⑨「Go On Without You」を聴くと、彼女のゴスペル愛(資料がないので、教会で歌っていたかどうかはわからないが…)を感じる。ゴスペル・アルバムを出したいのでは!?と勝手に想像してしまう。その他スロウ系では、⑪「If Sumthin's Wrong」なんかも楽しめる。

-アップも充実-

そんな文章を書くと、アルバム全体はスロウなの!?と考えてしまいそうだがご安心を。特に前半はアップ~ミディアムが充実。⑤「It's Alright」では、クラップ使いが印象的。⑥「Where Did The Love Go」では、アイザック・ヘイズ(Isaac Hayes)の「(They Long To Be)Close To You」を使い、たっぷりとフィリー・ソウルを楽しませてくれる。それにつづく⑦「Serious」は、まるでルーサー・ヴァンドロス(Luther Vandross)のようなベース音にピアノ音。最新機器に頼らない聴かせどころを作ることが出来るのは、彼女の歌声がしっかりしているからなのだろう。

-コンポーザーとしても期待-

また、しっかりしているのは、歌声だけではない。この作品の全ての楽曲の作成に彼女が関わってる。もちろんドゥワイト・レイノルズ(Dwight Reynolds)の力は多大に影響しているのだろうが、それにしても心強い。流石にオジ・ピアース(Oji Pierce)らとソングライトでコラボレーションしていた過去を持つ女性だ。“歌い手”としてだけでなく、ライターとしても今後が楽しみである。

(2007.06.24)

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