-胸焼け必至-
1stからの大ヒット「Knockin’ Da Boots」。彼らの路線を決定づけたとも言えるトロトロ(いやドロドロか!?)のスロウだ(歌詞、エロすぎ)。その線路をまっすぐに伸ばした位置におかれたのがこの作品だ。とにかくスロウ・ジャムで攻めてくる。
タイトルからその路線を肯定してくれる②「Sex Bowl」では、確実にR.ケリー(R.Kelly)を意識していることが窺える。とはいえ、そのあたりが正直でむしろ好印象にうつる。どこかで聞いたようなタイトルの③「One Night Gigolo」も、同様な音使いで安心させられる。
-エロのマグマが噴出-
インタールードの④「Prelude To Emotion」はピアノの旋律だけでこれほど黒く聴かせてくれることに驚かされた。それに続く⑤「Emotions」はシングル化されただけあり、本編のハイライトと言えるだろう。とはいえ、“君のパートタイムからフルタイムになれるように…”と口説いている⑦「Full Time」以降もキキゴタエ充分。彼女の留守電メッセージを捜す⑧「1-900-CALL GI」、ベッドインしてしまう前戯的な⑨「Tumble & Rumble」(ギターがエロすぎ!)、そしてドスケベ・スロウ⑩「Much Feelin'(And It Tastes Great)」(日本語じゃ絶対に歌えないってば。)…。全てが繋がっているように演出されている。
アルバムタイトルのインタールード⑪「Beggin' After Dark」で少し休むと、まだまだ終わらない。これもカッティング・ギターのワウ感がハイになる2人を演出する⑫「Indo Love」、音作りは正統派っぽいのに、車でヤッちゃってる⑬「Back Seat(With No Sheets)」、ラガを組み込むことで更にマッチョな部分を連想させる⑭「Buss One」などとにかく、ソノコトばかりの歌がズラリとならぶ。⑯「Baby I Love Ya'」もラガのオープニングが好き嫌いが分かれそうなネットリ・スロウである。
-起伏が乏しいと受け取るか!?-
1stは前半アップ、後半スロウと、いかにも当時のグループらしい構成でわかりやすく仕立てていた。この2ndはスロウばかりのベタ凪。このことで「起伏が乏しい」「後半ダレそうになる」という意見も多いようだ。確かにそういった見方もよく理解できる。しかし、1つのコンセプト“エロ”として考えた場合、非常に落ち着いて聴く事ができる。このドップリ、ドロドロ感を思う存分楽しめるという意味では、こういった構成もアリなのではないだろうか!?
(2011.03.27)