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『Niice'n Wiild』(1992)1992
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Review

-1stのほうがお気に入り!?-

チャッキーというと、「Turned Away」の印象が強く、それを収録した1stをお気に入りにあげる人は多い。が、この2ndをあげている人ってほとんど見たことがない。しかし、こちらも捨てがたいお皿である。

-その中身は…-

1stの成功や、他のプロデュースなどでの大きな成功を収めてのアルバムだっただけに、大きなプレッシャーがあっただろう。しかし、①「Spinnin」②「Love Is Medicine」 …そこまで聴いただけで、「あ~、楽しんでるなぁ。チャッキー節全開!!」と叫びたくなる。続く③「Out Of The Dark」も、ミディアムにテンポは落とすものの、サビが終わってからの転調の仕方などは、いい意味で予想を裏切ってくれる。

そしてスロウの④「You Don't Know」は、丁寧にコーラスを重ねるアダルトなナンバー。こういった正統派の曲もチャッキーの魅力のひとつだろう。ジャジーに迫る⑭「I Should Have Loved You」や、インストの曲でアルバムを閉じ、クワイエット・ストーム!?といいたくなる⑮「For Lovers Only」(またタイトルもその雰囲気)などが聴かせドコロなのだろう。

-予想外のシングル-

お得意のポップ・ニュー・ジャックなのは⑤「With All My Heart」。「Turned Away」や、トゥループ(Troop)に提供した「Spread My Wings」と同路線。ピアノの絡み方と、ハネ具合がチャッキーそのもの。こっちのほうがシングル向けなんだと思うのだが…。 

そんな思いとは裏腹に、シングルになってチャートを征したのは⑦「Games」ジェラルド・リヴァート(Gerald Levert)CJ・アンソニー(CJ Anthony)との共作というだけでニンマリしてしまう。地味路線。正直、(曲は極上なんだけど、地味という意味で)よくチャート征したと思ってしまう。

その他、プリンスの影響そのままの⑥「I Giit Around」 、横山輝一!?(彼のアルバムをチャッキーがプロデュースした経歴あり)といいたくなる⑧「Deep C Diiver」など、彼らしさを全面に出した曲が多い。

話題になったのは組曲だった⑩~⑫「Soul Trillogy」 である。アルバムのハイライトとかって言われてるみたいだけど、筆者はちょっと…。ハイライトとは、はっきり言って思えない…。

-そろそろ-

最近になって、再び表舞台に戻りつつあるチャッキー。今度はプロデュースでなく、自分が主役になって戻ってきませんか?

(2006.12.22)

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