1. 『Let's Talk About It』
  2. CARL THOMAS
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『Let's Talk About It』(2004)2004
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Review

-不安がつのる…-

「I Wish」はホント、何度聴いたことやら…。もちろんアルバムも良かったが、正直購入するときは、コレ1曲の為でもいいやとも思った。そんなカールの2nd。期待は当然膨らんでいた。 結論から言うと、「期待を裏切らなかった」。 正直なところ、バッドボーイという色から考えて、売れることを想定に入れた音作りとか、ラッパーとの競演がひしめいたり…などを憂慮していた。しかし、そんなことはほぼない。客演もLL・クールJ(L.L.Cool J.)との④「She Is」のみであり、カール自身も、「ヒップホップに客演されることもあるけど、それは自身の活動とは一線を画している」といってくれている。しかも、この曲では、サーフィス(Surface)のヒット「Happy」が使われており、ソウルファンの琴線をくすぐったハズだ。

そんなわけで、安心して聴けるソウル作品である本作。インタールードを4曲散りばめ、聴きやすい。しかも、どれもインタールードにするにはもったいないほどの仕上がり。⑤「Know It's Alright」では、イントロからマーヴィン(Marvin Gaye)の「After The Dance」を彷彿とさせるし、⑫「All My Love」の甘いコーラス・ワークは絶品だ。

-制作陣-

制作陣は、おなじみマイク・シティ(Mike City)マリオ・ワイナンズ(Mario Winans)ジャック・ナイト(Jack Knight)エリック・ロバーソン(Eric Roberson)らも参加。そして今回は、セルフ・プロデュースにも挑戦している。⑦「The Baby Maker」での古いカンジのギター・リフを使いながら、ポップかつセクシーに仕上げている。また、⑧「Dreamer」では、マイク・シティが作ったのか!?と思わせるほど、「I Wish」の影響を強く感じることが出来る。また、話題にはならなかったが、日本盤ボーナス・トラックの⑰「Crazy」というミディアムも心地よい。またしてもコーラスのところに「After The Dance」を感じることができる。買うなら日本盤を!!

-マイク・シティとのコラボを再び希望-

結局「I Wish」を超える楽曲はなかった。あれだけの楽曲、これは仕方ないことだろう。カールには是非、これを超える楽曲をまた送り出してほしいと思う。やっぱりマイク・シティとのコラボが良いような気がするが…。

(2005.12.16/2011.03.23)

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