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『Another Level』(1996)1996
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Review

-不信感-

テディー・ライリー(Teddy Riley)の個人的な印象としては、プロデュースの仕方やガイ(Guy)の活動の実態などをみると、「わがままなヤツにちがいない」と勝手に考えてしまう。全員でロゴの刺青を入れるほどの結束を誓った4人組なのに、この発売の前には、デイヴ・ホリスター(Dave Hollister)リーヴァイ・リトル(Levi Little)が抜けてしまったことを鑑みても、あまりいい印象はなかった。そんなわけで、不信感を抱いていた再始動。新メンバーのエリック・E・ウィリアムス(Eric Williams)マーク・ミドルトン(Mark Middleton)の加入している。これが思ったよりもうまくはまっている。

-作品はあたたかい-

断然のお気に入りは⑰「Happy Song(Tonite)」。ミディアムのこの曲に若干の“泣かないで”的な音を感じるこの曲は、詞についても、女の子を解きほぐして、幸せなことなんだよと伝える男の情景。この詞×音の相乗効果がたまらない

⑨「I Wanna Be Your Man」は、まずタイトルをみて、ロジャー(Roger Troutman)のカヴァと思ったが、同名異曲。でも、ヴォコーダーの使い方とかみたら、影響丸出し(良い意味で)。フローターズ(The Floaters)の「Float On」をサンプリングした優しい曲である。この曲に続いての⑩「TAJA's Lude」がカワイイ。のサビを、テディーの娘さんのタージャが歌うのだが、ブレスのとり方とか、最後の“センキュ~”って言い方とかがホントにかわいい。こういった子どもを使った曲って、ついついいいなぁ思ってしまう…。ジェラルド・リヴァート(Gerald Levert)の「Humble Me」でのレミカ嬢もたまらなく愛くるしいことを思い出した。

また、ドクター・ドレ(Dr.Dre)をゲストに迎えてR&Bチャートで4週連続ナンバー1を獲得した③「No Diggity」も収録されている(個人的にはあんまり…)。

-セールスは嘘をつかない-

結局400万枚を超す売り上げを記録したモンスター・アルバムになるわけだが、それもうなずける充実した作品だ。

(2005.12.18)

 

 

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