-ビヨ・パパ-
ビヨンセ・パパのマシュー・ノウルズ(Matthew Knowles)のレーベルであるサンクチュアリー(Sanctuary Records)は、このところ、デスティニーズ・チャイルド(Destiny's Chidl)以外にも、シャカ・カーン(Chaka Khan)などの大御所から、白人のジョン・B(Jon.B)まで、幅広くあつめ、まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。そのレーベルにこの大ベテラン・グループも参加することになった。その移籍第1弾である。2003年に映画のサントラから始まるオージェイズとノウルズの関係。実際家族ぐるみの付き合いになりつつあるらしいから、近い将来、エディ(Eddie Levert)とビヨンセ(Beyonce)のコラボや、エディの息子のジェラルド・リヴァート(Gerald Levert)が、デスチャ卒業生のアルバムをプロデュースしたりということが実現されるかもしれない。楽しみは増えるばかりだ。(そう思っていたが…2006年にジェラルドは他界。)
-歌うことに重心を置く-
内容をみよう。前作よりもセルフ・プロデュースは減少したが、その分“ウタヂカラ”をみせている。③「Make Up」のイントロの緊張感→サビでの甘美な世界、⑥「Separate Ways」の徐々に昇っていく表情、息子のアルバムに入ってもおかしくない白眉のスロウ⑩「I Would Rather Cry」でのエディ&ジェラルド節…など聴きどころは満載だ。
-さすが大御所×大御所-
そのなかでも特に際立つのが、ジャム&ルイス(Jimmy Jam & Terry Lewis)プロデュースの2曲。この2人はやはり凄い。2004年がステッパーの年だと改めて納得させられる④「Imagination」、女性に「自分を選ぶべきなんだ」と粛々と説く⑦「Why You Wanna Settle For Less」など、プロデュース“ヂカラ”を感じさせられた。さすがジャム&ルイスといったところだ。
-レジェンド-
こういった力のあるベテランが健在だと、やっぱりうれしい。アイズレーズ(The Isley Brothers)とともに、この先も“現役のレジェンド”でありつづけて欲しいものだ。
(2005.10.06)