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『The Gift』(2007)2007

Review

-第一印象は...-

正直に告白してしまうと、デビュー・シングルの③「Welcome To My Party」は苦手。だからアップには期待していなかったというのが本音だった。しかし、それを打ち砕いてくれたのは、オープニングの①「Let's Get This」!めくるめく重たいコーラス。男汁全開な雰囲気。これは暑苦しい…(良い意味で)。この曲でスロウへの期待がさらに膨らんだのは言うまでも無い。

-魅力はやはりスロウ-

そのスロウの入り口は、ビデオ・クリップが話題となった⑦「The Wedding Song」。新結婚式の定番ともなりえる、大切な時間を演出してくれる丁寧なラヴソングに仕上がっている。その雰囲気を引きずるピアノで入ってくる⑧「Sure I'd Like」は控えめに、吼え過ぎない。マイナー調の曲の歌い方も好感が持てる。
 スロウ群の中でのお気に入りは⑫「Cloud 9」。ん!?この名前のグループ聴いたことあるぞ!と突っ込んでしまいたくなるのだが、その2人組の雰囲気にも通じる優しい楽曲だ。数字をカウントしていく分かりやすい展開も飽きさせずに聴かせてくれる。アコースティックな雰囲気の⑭「Don't Quit」ジョー(Joe Thomas)あたりがやりそうな音作り。出過ぎないアコギの音が心地よい。⑰「True Love」はクライマックスと言える。感極まっていくにつれて飛び出す、コーラスに重ねるエレキ・ギターのソロ(これまた出すぎていない)が本当に心から伝えているようで、染み込む。

-オリジナルで勝負を‼-

これらの曲のライティングはMr.JONESことレオン・ジョーンズ(Leon Jones)とBIG MIKEことマイケル・マクドナルド(Michale McDoald:ドゥービーズ(The Doobie Brothers)のあの人とは同姓同名の別人です。最初ビックリしました…。)のふたり。スロウサイドをビッグ・マイクが手がけているものが多く、上記のお気に入りの楽曲の多くは彼によるものだった。重複してしまうが、⑭⑰あたりのセンスは今後も期待大だ。ということもあり、カヴァーもいいのだが、オリジナルを期待したい。

(2010.08.30)

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