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『Levert,Sweat,Gill』(1997)1997
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Review

-おそらく仲良し3人組-

ジェラルド・リヴァート(Gerald Levert)キース・スウェット(Keith Sweat)、ジョニー・ギル(Johnny Gill)。それぞれにキャリアを積んだ3人が、キースの発案でグループを組んでしまった。こんな素敵なサプライズならいつでも大歓迎である。しかもアルバムまで発表し、個々の活動とのバランスを図り、継続…。もともと結びつきの強かった3人だけに、継続することは当たり前だったのかもしれない。しかし、それでも一時的な単発ユニットとしないところに、3人の本気具合が伝わる。

-期待しすぎても、それを軽く超えていく-

ヒットした⑧「Curious」などのアップを聴いても、スーパー・ヴォーカリスト集団だと確信が持てるのだが、やはり聴きたいのは全体を通して核となっているミッド~スロウの曲群。フェイス・エヴァンス(Faith Evans)ココ(Coko)ミッシー・エリオット(Missy Elliot)をフューチャーした⑥「All The Times」から⑦「My Side Of The Bed」への流れ、⑩「Love Hurts」から⑬「The Check Is In The Mail」(は日本版ボーナス・トラック。この1曲のために国内版を購入する価値あり!)までの構成…。これらは真夜中専門であり、期待通りの出来だ。3人がそろった時点で約束された内容を凌駕している。

-遊び心も忘れない-

また、①「Door #1」の歌詞中に、3人の今までの作品のタイトルが散りばめられている。“Casanova…Twisted…My My My”などなど。それぞれのファンにはたまらないプレゼントだ。特にキースのファースト・アルバムに収録されている「Right And A Wrong Way」のフレーズが引用されている部分はわかりやすい。こういった遊び心をブレンドできるところもまた、ソロではできない面白味である。

-少しずつ安価になりつつあるような…-

結果として、ダブル・プラチナを獲得したこのアルバム。認知度もある3人が集まってのミリオンセラーであるから当然であろうが、そんなセールスの状況を抜きにして、内容だけで勝負しても、20世紀最後の最強グループであったことは事実だろう。

(2005.10.05)

 

 

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