1. 『Do I Speak For The World』
  2. GERALD LEVERT
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『Do I Speak For The World』(2004)2004

Review

-反則技-

親子して同時期、しかも年の瀬にこのようなアルバムを発表する…これは反則だなぁ。近年のジェラルドのアルバムの中でも、特に落ち着いた仕上がりとなった。”G”にスポットを当てた2000年からの3作品でのエロ路線から抜け出した(アルバム・タイトルだけですが)前作と同様、タイトルも「世界の為に話しているか」。近年の社会情勢を鑑みてのものなんだろうか。

-充分すぎるキキゴタエ-

レーベルは同系列ではあるが、エレクトラ(Elektra)からアトランティック(Atlantic)へ異動。その挨拶代わりには手ごたえ充分。スロウのキキゴタエが高い作品となった。特に⑥「Lay You Down」⑦「Everyday」の流れ、⑮「Click A Glass」辺りはどうだろう。やはり、盟友エドウィン”トニー”ニコラス(Edwin“Tony”Nicholas)とのコンビネーション・マジックであろう。ちなみに同時期発売、パパ・リヴァート率いるオージェイズ(The O'Jays)『Imagination』でも1曲「I Would Rather Cry」を提供。これまた彼ららしさがムンムンの、素晴らしい仕上がりとなっている。そのニコラスとのコンビのほかで、今回の注目は溶け込んできたマイク・シティ(Mike City)の参加。彼の⑭「Where Do We Go」(自身もBackVoでも参加!)を聴くと、なるほどこの人は、オージェイズ~リヴァート(Levert)を良く聴き込んで育ってきたんだろうな~と想像するのは容易である。ある程度予想はできていたが、やはり相性は抜群のようだ。

-国内盤は未発売-

1998年の『Love & Consequences』以来、日本国内盤の発売が見送られている。何故だろう?理由は日本で売れるかどうかをマーケティングした結果なのだろうが…。しかし、この国内盤未発売の事実を確認すると、日本のレコード配給のあり方に疑問をもたざるを得ない。この作品が将来、日本人の手に届きにくい存在にならないように…。そう祈っている。
(2005.01.09)

 

 

 

 

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