1. 『The Ghetto Symphony』
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『The Ghetto Symphony』(2004)2004
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Review

-期待のしすぎは禁物なのか-

国内版の帯にはこのように記してある。

「簡単に言うと、まるでエリック・べネイ(Eric Benét)meetsディアンジェロ(D'angelo)という感じだ」。

1996年当時、ニュークラシック・ソウル~オルタネイティヴ・ソウルへという流れのなかで、シーンをリードしてきた2人を足したもの…?なんて大げさなうたい文句なんだろうか…。期待をしすぎで、こけるパターンなのか??

-秀逸なカヴァー-

その心配は、①「Interolude」が聴こえてくると同時に吹き飛んだ。むしろ、前出の二人が、ミュージック・ソウルチャイルド(Musiq Soulchild)『Soulstar』のフィルターを通したといったカンジがした。1枚を通して安心して聴いていけそうだ。

③「She Won't Talk To Me」では、古いジャズ感とスペイシーなHIPHOPを融合し、独特の世界観を展開。⑤「Broadway」は、ドリフターズ(The Drifters)及びジョージ・ベンソン(Geogie Benson)の、⑩「Do What You Do」ジャーメイン・ジャクソン(Jermaine Jackson)のカヴァーであるが、しっかりと吸収し、オリジナルのような仕上げとなっている。

-名士の名前が!-

参加ミュージシャンは、エリカ・バドゥ(Erykah Badu)エンダンビ(N'dambi)のほか、⑧「Man With Nothing To Lose」には、ニュー・ジャック・スウィング時代の名プロデューサー、キッパー・ジョーンズ(Kipper Jones)の名前を発見!このような、DOOPな曲を書くとは、さすが才能の塊だなぁと、あらためて認識させられた。

-騒がれはしなかったが…-

2004年のベストアルバムとして、きっといろいろな誌面を賑やかす…そんな予想も立ててしまうほどの面白い仕上がりだった。結局そんなことはなかったわけが、今後も期待できる、コピー通りのアーティストだ。

(2005.10.04/2014.11.29)

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