1. 『Truth,Lies & Relations』
  2. COOP DEVILLE
  3. artist
  4. privatesoulmusic
『Truth,Lies & Relations』(2007)2007
coop_deville-truth_lies_and_relations

Review

-配給に感謝を!-

2007年にインディで流通した作品。日本ではジャケ&曲順変更してリリースされた。それにしても、このようなインディ盤を、日本盤としてとりあつかったトイズ・ファクトリーさんにアッパレを!世界で一番インディ・ソウルがお店に並んでいるといわれる日本事情に貢献しているのは明白。これからも継続してもらえたら、日本でのソウルのスソノが拡がることだろう。

-ちゃんと濃い味付け-

ジャケを見たとき、「え!?お子様ソウル!?」と思った。マリオ(Mario)の1stのジャケットを見たときのように…。それゆえに、そっち路線なんだろうなと思いつつ、スタート。①「I Wish」・・・丁寧にメロディラインをやさしく辿っている。期待できるかもしれない!それからの、②「Can't Get Enough」。これで完全にやられた。このナスティ具合。この時代にもリリースしてくれるレコード会社に、まだまだソウルの未来を感じた。

思いのほか今風ではなく、ちゃんと濃い。いろんなところで、ケイシー&ジョジョ(K-Ci&Jojo)風と書かれているのは、単に兄弟によるデュオというくくりだけではない様子。それが確認できるのは⑱「Truth, Lies and Relations」。ケイシー&ジョジョの「Tell Me It's Real」からジョデシィ(Jodeci)の「Love U 4 Life」をなぞるようなその曲は、まさに90'sである。

-やさしい肌触り-

雨のSEが演出するという温故知新的な⑯「Here Comes The Rain」もスロウ。日本盤の帯に記してある「ギャル骨抜き」とはこのあたりが当てはまるのかな?欲を言えば、もう少しほえてもらっても良かったのかなぁと。この辺りは個人的な感覚の問題でしょうが…。

目立たない存在かも知れないが、インタールードである⑥、⑮「Teaser」。短い曲だが、どちらもしっかりソウルしており、もう少し尺が欲しいと思わせる仕上がり。この腹八分なところがニクい。

-日本で根付くか-

2ndの日本盤はソニーからリリースされた。それはやはりこの1stが評価されてのこと。同じ路線で突き通してくれている。彼らの3rdがリリースされるか否かで、日本における今後の“ウタモノR&B”の取扱いが変わっていくのではないだろうか。

(2010.02.18)

List

TOPへ